夏と冬のあいだに 

    カテゴリ:町工場女的日記

    むかし、お付き合いした人が好きだったので、
    大学生のころは、ずいぶん小田和正のうたを聴きました。
    そのころおぼえた歌に、
    「僕の贈りもの」
    という歌があります。
    「秋は、夏と冬のあいだにある中途半端な季節なので、
    知らないうちに誰かと、心のスキマができたりするのです」
    そんな感じのうた。

    彼の歌は、やたら別れたりさびしかったりするので
    社会人になってからはほとんど聴かなかったけど、
    この「僕の贈りもの」は「16号を下って」とならんで、
    まりコのマイフェバリットです。
    てろてろした感じが、
    たぶん合ってるんだとおもう。


    先々週からこっち、
    会社でずっと社長が出張で、
    事実上まりコが品質管理責任者でした。
    そんで、そういうときにかぎって、
    場内不良はおろかお客様からクレームの電話がかかってきたりする。
    それも1件じゃなくて4件も。
    こういうのって、よくいわれるけどほんと初動が肝心じゃないですか。
    そこで選択を過ってお客様の心象をわるくしたりすると、
    もう理屈ではどうにもならなくなる。
    下手すればその売り先をごっそり失ったり、
    そうでなくても、やらなくても済んだ事故調査とか、
    代品製作とか説明とか、
    とにかくみんなの作業がふえる。
    たった30人の会社だからね。
    月に数千万の売り上げしかない会社だからね。
    それでも固定費はあるからね、
    戻り工数が1%増しになっただけでも
    何十万程度の売り先ひとつなくなっただけでも
    いっきに業績が悪化する。


    社長は私や製造課長の力量を信じてくれたから、
    こんなに長く留守にしたのだろうけれど、
    でもすみません。
    もったのははじめの2件まででした。
    つらかったです。
    きつかったです。
    だれかに
    「あたし、どうすればいい?」
    って聞きたかった。


    「仕事で泣きそうになるなんて、マジメなんだね」って人には笑われたけど、
    たしかに、クソマジメすぎるのかもしれないけれど、
    階段でコケちゃうくらいしんどそうな顔をしてるのは
    場内で自分だけだったかもしれないけれど、
    でも自分の判断ひとつで、もしかしたらパートさんの削減になったり
    みんな(自分も)の給料が減っちゃうかもしれないとおもったら、
    とってもとっても緊張しちゃって。
    親しい外注さんにタイミングの悪い冗談でおどかされた電話、
    不良対応にやっとメドがついた夜、
    やっと社長が帰ってきた朝、
    本気で会社で泣きそうになったけど、
    でもそれはやっぱドン引きじゃん?
    そんなの人に見られたくないじゃん?
    だからこらえて、こらえたけれど、

    うちでひとりでいると、
    きゅーっとせつなくなって。



    涙もろくなったな。
    たぶん秋だからです。
    ええきっとそうです。

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